
卒業証明書のアポスティーユ
最終更新日2024年3月24日 行政書士 勝山 兼年
外国での就労ビザ取得の際に求められる卒業証明書
発行元により卒業証明書の認証方法は異なる
外国での就労を目的としたビザを取得する際に、事前に就業許可を得る必要があります。この就業許可の際に卒業証明書の提出が求められるのです。外務省ではアポスティーユと公印確認で対応が異なります。私立、公立を問わずに高校大学の卒業証明書は公印確認してくれますが、アポスティーユはしてくれません。事前に公証役場での認証を求められるのです。また、高校大学以外の各種専門学校や海外の大学の卒業証明書には公印確認はしてもらえず、事前の公証役場での認証が必要です。

アポスティーユか領事認証か?
ハーグ条約締結国に提出するのであればアポスティーユ、領事認証卒業証明書はハーグ条約締結国では外務省「アポスティーユ」を取得するのですが、ハーグ条約締結国以外では外務省公印確認のうえ提出国の領事認証が必要となります。
卒業証明書のアポスティーユ手順
外務省は卒業証明書には直接には「アポスティーユ」をせず、事前に公証役場での認証を求められます。
- ハーグ条約締結国:公証役場認証→外務省アポスティーユ
- ハーグ条約締結国以外:外務省公印確認→領事認証
卒業証明書の公印確認・領事認証手順
外務省の公印確認は私立、公立の高校・大学の卒業証明書は公文書扱いとして直接公印確認してくれますのでその後に領事認証を受けてください。
ただし、各種の専門学校や外国の大学等の卒業証明書は私文書扱いとしますので、事前の公証役場での認証が求められます。
- 公立、私立の高校・大学 :外務省公印確認→領事認証
- 各種専門学校:公証役場認証→外務省公印確認→領事認証
- 海外の大学 :公証役場認証→外務省公印確認→領事認証
コンビニでプリントアウトしたものはダメ!
「POPITA」や「証明書学外発行サービス」
近年、コンビニエンスストアでは「POPITA」や「証明書学外発行サービス」のようにマルチコピー機等で発行される大学等の証明書がありますが、外務省はこれらの証明書には公印確認してくれません。必ず学校の教務課にて発行してもらってください。

卒業証明書の翻訳文認証
提出先の要請で提出先国の言語または英文での認証を求められることがあります。大学などでしたら英文で証明書を発行してくれるところもございますが、そうでない場合は翻訳文と卒業証明書をセットにして公証役場での認証にうえ外務省で公印確認してください。
- 翻訳文のアポスティーユ:公証役場認証→外務省アポスティーユ
- 翻訳文の領事認証:公証役場認証→外務省公印確認→領事認証
学位記の領事認証
大学などが発行する学位記は公文書ですので、外務省は公印確認してくれますが再発行してもらえるものではございませんので、外国の機関に提出するものではございません。ですので、学位記のコピーを認証することになります。この場合も「学位記の写し」は私文書扱いとなりますので事前に公証役場での認証を終えてから外務省の公印確認江と進んでください。
- 学位記の領事認証:公証役場認証→外務省公印確認→領事認証

海外在住の方の卒業証明書のアポスティーユ取得手続き代理申請について
海外在住の方で、海外に居たまま犯罪経歴証明書を入手できたとしても、外務省のアポスティーユ取得は日本でしなくてはなりません。卒業証明書は私文書にあたりますので公証人役場での認証も必要です。この公証役場での認証手続きを代理でする場合、委任状と印鑑証明書を添えて申請せうることになりますが、日本の住民登録を抹消している方は日本国籍、外国籍の方にかかわらず印鑑証明書はは行されません。そこで、日本国籍の方は在外公で署名証明書、外国籍の方はNOTARY PUBLIC OFFICEでサイン証明書の発行を受けて印鑑証明書の代わりとしてください。

卒業証明書の発行手続き
過去に留学経験があり日本の大学、専門学校を卒業した者が現在は日本に在留していない場合、海外に居たまま卒業した学校から卒業証明書や成績証明書のは行を依頼しても、海外には発送してもらえません。そこで、外務省での公印確認やアポスティーユ手続きの代行業者に卒業学校教務課からの受取ってもらうと便利です。証明書の発行申請や料金お支払い方法などは、各学校により様々です。オンラインで申請できるところもあれば、郵送申請しか対応していないところもあります。
